改めて書きますが、筆者の職業はラジオ番組の制作です。
所謂ラジオディレクターって奴ですね。
そんな筆者なんで、こういった記事は[PR]の匂いがプンプンですが、まぁたまにはいいでしょ?って若干厭らしいテンションで書いていきます。
それも、ちょっと訳がありまして、まずは「こんな記事も書いた方がいいよな」って思った経緯から簡単に書いていこうと思います。
どうやら若者はラジオというメディアを知らないっぽい
筆者がちょっと前に担当させていただいていたある番組があります。
その番組は多くの20代前後の若者と関わったんですが、
そのときにツイッターとかで宣伝してくれるんですよ。
「ラジオに出ます!ラジコってアプリで聴ける番組みたいです!」
・・・こんな感じ。
関わった若者のほぼ9割がこんな感じでマジでビビりました。
「え、そもそもラジオ知らないの?」って。
でも冷静に考えるとそうですよね。
いまはネットで全てが完結できる時代。
家にはCDコンポがないって家庭も少なくないらしいです。
おまけに都会では自動車もってる家庭も少ないし、
そうなるとラジオを聴くタイミングってほぼゼロなんですよ。
筆者が中学生のころは、まだ勉強のお友はラジオでした。
もちろんその時から多数はではありませんでしたが、
「昨日のラジオ聴いた??」みたいな会話はクラスの中でも馴染んでいました。
でも今はきっと違うのでしょう。
おそらく注目の的は芸人さんだったり若手女優さんだったり、もしくはYouTuberだったり。
若者らしいメディアといえば、ニコ生やツイキャスって方がリアルだと思います。
それでも筆者の職業はラジオ制作なわけで、実際に働いていて番組作っていても、まだまだ「ラジオでやれることってあるな」と思いますので、未だに伸びしろがあるメディアだと信じているのです。
さぁ、そこで本題です。ラジオ聴いてますか??
ラジオを何で聴くか?
こんなトピックが立つ時代が来るとは・・・
「ラジオはどうすれば聴けるんですか?」なんて質問は「テレビってどうすれば見れるんですか?」と同じですからね。驚きますわ。
それでも光だなと思うことは、ラジオは今はスマホで聴くことができるという選択肢だと思います。
これが「ラジオはラジオで聴くんだよ!」っていうこれまでと同じ選択肢しかない状況だったらヤバかったなと思います。
そう、radiko(らじこ)です。
インターネットでラジオを聴くためのサービスですね。
正確にいうと「IPサイマルラジオサービス」です。
PCのみではなく、iPhone、Androidなどでもアプリになっているので、スマホ、タブレットでも問題なく楽しめます。
これはマジで革命で、スマホでYouTubeやニコニコを楽しむのと同じ感覚でラジオを聴いてもらえるわけです。
このご時世、「ラジオっていうのはオーディオコンポとかで電波を拾ってだな」なんて説明するよりも「このアプリをダウンロードしてよ」っていう方がハードルが超低い現実があります。
ただ、これには問題があって、定着化が難しいらしいんです。
わかりやすく書くと、友達から進められたゲームアプリをダウンロードしたはいいけど、気づくとずっと開いてない。みたいなことはありませんでしょうか??
そう。アプリって3日開かないと、なかなか開かなくなってしまうんです。
「ラジオはradikoってアプリで聴くもの」という認識のままで進めると、一度はラジオに触れるけど、定着化しない。という現代っぽい課題と隣合わせになるわけです。
それでもradikoのサービスが、ラジオ体験の玄関口になることは間違いないので、大歓迎なんですが、筆者はあえて提案させていただいます。
「みなさん、ラジオ買いましょう」
radiko良いこと悪いこと
radikoの便利な部分は、いつでも身につけているガジェットであるスマートフォンで聴けること。さらに「音声がクリアである」ということが挙げられると思います。
これには「ラジオって音がノイズだらけで悪い」という負のイメージがあったことからのカウンターが効いていると分析できます。
筆者も中学生のころ、ノイズまみれのなかで、なんとか電波を拾って聴いていました。あの時radikoがあったらどんなに良かったものかと思いますよ。
ただ、radikoの弱点として「バッファによる遅延」というものがあります。
これは実際には大した遅延ではないんですが、電波を通じてパーソナリティと各地のリスナーが同じ時間を過ごすというラジオの良さを少し崩すのです。
まぁ番組を制作している立場だから問題視しているだけかもしれないんですが、このバッファ遅延って結構大きい問題なのでは?と感じでます。
ツイッターなどでリアルタイムで同じ番組を聴いているリスナーが繋がるという新たなツールも出来ている昨今だからこそ、「この人とこの人は、自分よりも先に番組を楽しんでる」という謎の違和感が漂うわけです。
実はワイドFMが超いい感じ
筆者が改めてオススメしたいラジオ体験は、ワイドFMです。
これまでノイズ問題に悩まされていたAMラジオ各社がFM電波も飛ばせるようになったのがワイドFMです。
これがすごく良いんですよ。
まず音がいい。
radikoはデジタルなので勿論ノイズは皆無なので、だったらradikoでいいじゃんってなりそうですが、radikoは配信用に若干圧縮されている音声なんです。
聴き比べるとよく分かるんですが、radikoの音声って妙にデジタルっぽくて音痩せして聴こえるはずです。
そこにきてワイドFMですが、筆者の感覚としては、radikoと遜色ないくらい音がいいです。是非お試しあれ。
そこでワイドFMがはじまってから、対応ラジオっていうのがたくさん発売されてます。
筆者が使っているのがSonyのFM/AMラジオ ICF-306↓
カッコ良くない??
シンプルISベストとはこのことだ。
大きすぎず小さすぎず。高すぎず。
おまけに音がめちゃくちゃいい。
ワイドFMがはじまったタイミングで「仕事的に買ってみるか」と購入したものですが、びっくりしましたよ。
おかげで家でラジオを聴く時はradikoは使わず、このラジオで済ませてます。
さらにラジオの良いことは災害時の情報収集です。
日本も大きな地震の記憶がまだ新しいはず。
そんなときに携帯の電波が確保されている保証なんてないわけですし、そんなときにはラジオが強い味方になるはずです。
まとめ
もっと軽い記事にするつもりで書き出したら、止まらなくなってしまいました。そろそろ終わりにします。
まぁ説教臭いのは嫌なので、とにかく騙されたと思って、ラジオを買い替えてみてはいかがでしょうか?
思ったより快適に楽しめると思います。
もちろんradikoも大歓迎です。気が向いたときにでも起動させてみてください。そして、お気に入りの番組をひとつみつけて追ってみると意外と楽しいかもしれませんよ。
そんな安いラジオで何がわかるの?10万以上するオーディオでさえ再現ができないのに。スピーカーの線より安いラジオで!
チューナーより安いラジオを持ち出して何が評価できるの? チューナー買うのにそのラジオ10個以上帰るよ。 アンテナだけで5個分かな
音に拘ると、スピーカーだけでも3000円じゃ替えないよ。
コメントありがとうございます。
お返事が遅れてしまい申し訳ありません。
ラジオの音質に対して強い想いをもっていらっしゃると感じ、イチ制作者としては大変うれしく思っております。
コメント通り、音に拘ると青天井の世界だとは思いますが、実際はラジオを聴くために高いコストをかけてくれるリスナーはごく一部に限られるのが現実だと認識しております。
私の記事は、そういった一般的・平均的なラジオ視聴者層を想定した記事であることをご理解いただければ幸いです。
今後とも、ラジオを愛していただければ最上級の幸せに感じます。