radioDTMリスナーの皆さん、お疲れ様です。
コヤマリョウです。
人生は本当に何が起こるか分からない、ビビるね。
そんな初体験を先日しました。詳しくは近いウチに本編の配信の方で。
とにかく最近は色々と驚く事が起こる。
一番驚いたのは、久しぶりに母親から電話がきて、
「坂本慎太郎っていうミュージシャン知ってる?売れると思うの」といきなり言われた事。
年内にはゆらゆら帝国のCDを貸してあげよう。
やっぱり自分はこの人の子供なんだな、と思えたし、
親ってスゲー、と思えた。
そんな事がきっかけで久しぶりに読みたくなった漫画を今回はご紹介。
凄く遠回りして分かり合う親子の話です。
このコラムでは私コヤマリョウが好きなモノを、文化人気取りでジャンルに拘らず節操無く紹介していきます。
あくまでも個人的な視点で対象に対して思った事・考えた事を書いていこうと思います。
このコラムで興味を持ってもらえたり、飲み会のネタの一つになってもらえれば光栄です。
テーマは「曝せ、SKY(サブカルクソ野郎)」です。
今回はコチラの漫画を紹介します。
「花男」松本大洋(小学館)

「ピンポン」も「GOGOモンスター」も好きだけど私は松本大洋の漫画では、この「花男」が一番好きだ。
30歳を過ぎてもプロ野球選手を夢見る野球馬鹿の花男。
頭は良いが全てに対して斜に構えて生きる小学生の茂雄。
離れて暮らしていた二人の親子がぶつかり合いながら、二人の形を作っていく物語です。
子供のように生きる父親と大人ぶって生きる息子、
少し欠けていたり出っ張っていたりする二人がお互いの事を少しずつ分かっていこうとする姿がコミカルに・温かく描かれている。
100%分かり合える事は無いかもしれない。
それでも認め合って、補い合って、何より一緒にいて楽しければ良いじゃないか。
そんな二人だけの親子関係を、沢山の遠回りをして作りあげる物語の終盤はとても胸が熱くなる。
それは親子だけに限った事じゃない。
全部上手い事いく人間関係なんて存在しない。
それでも一緒になった以上、良い感じになった瞬間を大事にしてそれを拡大していく努力があれば良い。
人間関係には数字も勲章もあげられないし、必要もない。
相手の満足と自分の満足がイコールになるちょっとした瞬間を大事にしたからこそ生まれる二人の形が、
この作品の、そして人間関係の魅力なんだと思いました。
お母さん、貴方の息子は相変わらずウロウロと生きていますが、
貴方の確かなセンスをしっかり踏襲できるよう頑張りたいと思っています。
【コヤマリョウ】