radioDTMリスナーの皆さん、お疲れ様です。
コヤマリョウです。
Two Match Too Much vol.2終了しました。
来てくれた皆さん、ありがとうございました。
楽しかったですよね。私達も楽しかったです。
来れなかった皆さん、悔しがって下さい。
アノ日、会場にいた人全員が良い顔をしていたような気がします。
改めて、本当にありがとうございました。
やっぱり輝いている人を見るのは良いですね。
とても気持ち良い刺激がもらえます。
そんな訳で今回は輝いている人の話です。
このコラムでは私コヤマリョウが好きなモノを、文化人気取りでジャンルに拘らず節操無く紹介していきます。
あくまでも個人的な視点で対象に対して思った事・考えた事を書いていこうと思います。
このコラムで興味を持ってもらえたり、飲み会のネタの一つになってもらえれば光栄です。
テーマは「曝せ、SKY(サブカルクソ野郎)」です。
クズみたいな疑念を抱えて生きていたって、いつだって私を照らしてくれる存在、
そうです、今回はアイドル回です。
今回は個人を取り上げてみたいと思います。
鈴木裕乃 from 私立恵比寿中学
毎回読んで下さっている方には「結局またエビ中かよ」と思われてしまうかもしれませんが、
今私が最も気になっている人物、どうかお付き合い下さい。
写真を見ていただければ分かると思いますが、とても可愛らしいアイドルです。
ざっくり説明するならば彼女の魅力は「可愛いだけ」なのです。
歌やダンス自体に魅力の重きを置いていない私立恵比寿中学(以下・エビ中)において、
その中でも一際音痴でダンスもたどたどしく、引っ込み思案で前に出る事が苦手で常に一歩引いたように佇むアイドルが
今回紹介する鈴木裕乃さんです。
彼女は歌もダンスも上手くなくても許される「アイドル」というフィールドにおいて、
もどかしくもはにかんだような笑顔でのパフォーマンスを黙々と積み重ねる事によって、
歌もダンスも上手くない事を武器にしてしまったアイドルなのです。
彼女はアイドルファン特有の「見守っていてあげたい」という欲望から更に進化した「甘やかしてあげたい」という新しい価値を作ってしまった。
曲の歌い出しを間違えれば励ましの声援を送り、
大きなステージの花道を全力疾走しただけで驚きの歓声を上げる。
「君が笑っていてくれたら、それだけで良いんだよ」という、男なら誰もが一度は思った事のあるイタい気持ちを、もう一度疑似体験させてくれるような存在でした。
というのが昨年までの鈴木裕乃さんでした。
そんな彼女が今年の4月にアイドルを辞めてしまう事になった。
予てからの夢だった女優への道を目指すと、昨年12月に発表された。
そして、彼女は今アイドルとしてステージの上でとてつもなく輝いている。
次のステップの為にこれまでの功績であるアイドルという道を断ち卒業(エビ中の設定では辞める事を「転校」と称します)を選んだ彼女は、これまで以上にとても楽しそうにパフォーマンスをするようになっていた。
その姿は、残りわずかのアイドルである自分を全力で楽しんでいる姿に私は感じてしまった。
驚くべき事に楽しんでいる彼女は何だか歌もダンスも前より上手くなっていた。
どんな事柄を習得する時でも上達のアドバイスとして「楽しんでやりなさい」というのがあるが、どうやらそれが嘘じゃない事を目の前で証明してくれた。
彼女は「転校」を発表する際に、
「私をここまで連れ来る為に支えてくれた人・応援してくれた人に恩返しをしたい」
と話した。
彼女の選んだ恩返しは実に見事だった。
積極的に前に出て気持ちを表すでもなく、新しい魅力を提示する訳でもなく、
ただ求められる姿をやり切る・皆がイメージする「アイドル・鈴木裕乃像」を完璧に見せる事を、
恩返しとしてファンの前に示してくれた。
先日行われたライブでもそれは顕著だった。
パフォーマンスをしている時も、MC中にメンバーがワチャワチャ騒いでいる時でも、
彼女は常に優しい笑顔で皆を見ていた。
積極的に前に出て感情を表す事は無いが、誰が見ても楽しんでいる事が分かるような笑顔で居続けてくれた。
私はこのコラムでアイドルを応援する事の魅力の一つとして、
「何者でもない者が何者かになる瞬間を目の当たりに出来る」と書いた。
今回、私はアイドルを辞めてしまう事が決まった人から、それを体験させていただいた。
鈴木裕乃という少女が「嫌味の無い可愛さ」という武器を手に入れて、これから女優業に乗り込んでいく様、
それを今私達エビ中ファンは体感している。
正直、鈴木裕乃さんがエビ中を辞めてしまう事は悲しい。
それでも、アイドルを応援するという事は人間ドラマを楽しむ事だと、私に再確認させてくれた彼女に、
最大限の感謝を込めたエールを彼女がアイドルを辞める日まで送る事を決めました。
自分でも分かっている、相当イタい奴になっている事を。
でも今はそれ位にしてくれるモノがある事を嬉しく思える。
なぜなら、可愛いは正義だからだ。
【コヤマリョウ】