radioDTMリスナーの皆さん、お疲れ様です。
コヤマリョウです。
オリンピックがとても面白いです。
ずっと見ていたいです、オリンピック。
運営だとか選手の意識だとか八百長だとかで色々と批判的なニュースも目にしますが、
そんな事でウダウダ言っている暇なんかない位楽しく観戦させてもらっています。
個人的な意見ですが、オリンピックは夢舞台であるべきだと思います。
主役は選手の皆さんで、我々は世界トップクラスの運動能力とアイデンティティを楽しむのです。
良い事ばかりじゃない事だって分かってはいる。
でも全力であるソノ瞬間だけでも全力で楽しめれば、それは価値になりうるはずだ。
今回はそういう全力を生み出す気持ちの話。
このコラムでは私コヤマリョウが好きなモノを、文化人気取りでジャンルに拘らず節操無く紹介していきます。
あくまでも個人的な視点で対象に対して思った事・考えた事を書いていこうと思います。
このコラムで興味を持ってもらえたり、飲み会のネタの一つになってもらえれば光栄です。
テーマは「曝せ、SKY(サブカルクソ野郎)」です。
このコラムでこれまで何度も漫画をテーマに取り上げてきましたが、
その中でずっと触れてこなかったジャンル「少女漫画」を今回は紹介します。
それがこちら、
「高校デビュー」河原和音(集英社)
もう、この表紙が並んだ画だけでかなりのパンチ力があります。
お察しの通り、可愛い女の子と格好良い男の子が沢山出てきて恋をします。
物語は主人公の女の子が高校に入学するところから始まります。
中学時代は部活一筋で運動に明け暮れた主人公が一念発起して、
高校生になったら恋愛に生きると決意をして新しい学校生活をスタートさせます。
不器用な主人公は憧れていた恋人という存在を作る為に頑張りますが、なかなか上手くいきませんでした。
そこで偶然であったクールでモテそうな男の子に恋愛のコーチになってもらう事をお願いします。
お察しの通り、この二人がくっ付きます。それも、物語のかなり序盤のウチに。
そして二人は互いの事を少しずつ深く知っていき想いを深め合います。
私が思うこの作品の魅力は「とにかく上手くいく」という点です。
少女漫画特有のライバルからの妨害やちょっとしたすれ違いによって起こる気持ちの不一致による、
切なさや悲しさがほとんどありません。
あったとしても割とすぐに解決してしまいます。
「好きだ」という気持ちだけで大抵のトラブルを解決させてしまう展開は、見事と表すしか他にない。
信じる者は救われる、なんて迷信かもしれないが、
行動を起こした奴には成功や喜びが付いてくる、
そんな事を恋愛のみを使って教えてくれます。
物語の終盤で二人は遠距離恋愛を選ぶ。一緒に居続ける事を選ぶ。
高校生の終わりを迎え、それなりに現実的な困難もこれから起こるのだろう。
それでも二人には、正直に気持ちを伝える為に頑張った奴が一番強いし一番上手くいく、という事実を、
「好き」というモチベーションだけで理解する事が出来ている。
物語の描かれていない先で、もしかしたら二人は別れているかもしれない。
それでも人間として絶対に間違った方は選んでいないはずだと信じていられる。
「やっぱり恋愛の力って凄いな」と笑って言える、そういう作品です。
読者にノーストレスで、現実逃避から貰える勇気がある事を知りました。
歳を重ねてキュンキュンする事は減ってきましたが、恋愛への欲求はかなりあって、
恥ずかしながら生活のモチベーションになっています。
モチベーションなんて多いに超した事はない。
結構何とかなる毎日です。
【コヤマリョウ】