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コヤマリョウのSKY(サブカルクソ野郎)/ 映画「夜のピクニック」~思い出の作り方~

radioDTMリスナーの皆さん、お疲れ様です。
コヤマリョウです。

開催が迫ってまいりました、コチラのイベント、

2014/2/25 (tue.)
radioDTM presents
Two Match Too Much vol.2

HAPPY × Awesome City Club

(Opening Act : butaji)

@渋谷 TSUTAYA O-nest

OPEN 19:00 / START 19:30

*OAは19:15頃からはじまります

http://radio-dtm.jp/page/?p=110
上の特設ページで詳細確認はもちろん、チケット予約から試聴までできます。
皆さんの御来場お待ちしております。

 人間がやっているナマモノですから、このイベントは今しかないのです。
来年の今頃、このイベントに対してどう思っているかなんて分かりませんが、
確実に誇れているモノになっているはずです。
御来場いただいて、誰かの思い出になってくれれば幸いです。

 そんな訳で今回は、今しか出来ない思い出の話です。

 

このコラムでは私コヤマリョウが好きなモノを、文化人気取りでジャンルに拘らず節操無く紹介していきます。

あくまでも個人的な視点で対象に対して思った事・考えた事を書いていこうと思います。

このコラムで興味を持ってもらえたり、飲み会のネタの一つになってもらえれば光栄です。

テーマは「曝せ、SKY(サブカルクソ野郎)」です。

 

今回は映画をご紹介。
願わくば、高校生の頃に見て大人になってからもう一度見てみたかった映画です。

 

「夜のピクニック」(原作・恩田陸 監督・長澤雅彦)

夜のピクニック

 

高校の伝統行事、全校生徒で24時間掛けて80キロを歩く「歩行祭」。
これは高校生活最後の「歩行祭」に臨む若者達の一日を追っただけの物語です。
多部未華子演じる主人公はこの「歩行祭」に密かな目標を立てていた。
それは事情が重なって気まずくなってしまった一人の男子に声を掛ける事。
たったそれだけの事の為に丸一日費やす、高校生特有の自意識過剰さがとても瑞々しく描かれていて、
見ていてとても心地が良い。

物語の登場人物達もそれぞれがそれぞれの想いをもって参加する。
恋のチャンスだと思って頑張る奴もいれば、上位でゴールしたくて張り切る運動部の面々や、祭りを楽しむ為にふざける奴もいる。
主人公達の女子三人グループも「ダルい」だ「疲れた」だ、と愚痴を吐きながら高校生活の思い出や将来の話をしながら、それぞれの想いを抱えてちんたらと歩き続ける。
友達想いの奴も、人に対して不器用な奴も、打算で動いている奴も、みんなそれぞれの想いを抱えて歩き続ける。

 

私が高校を卒業して10年が経つ。
大人になって、やりたい事もやらなくちゃいけない事も自分で全て管理するようになってからこの映画を見ると、
「学校行事」というモノの有り難みが凄く分かる。
私が通っていた高校には毎年、多摩川沿いを10キロ走る伝統行事があった。
正直面倒くさくて友達とダラダラ走っていた。
でも、その時話していた内容も川の景色も今でも覚えている。
文化祭や合唱コンクールの事でも、当時の悩みだって好きな人だって思い出せる。
大人になってようやく分かった、
「学校行事」というモノは、どうやら私に「思い出の作り方」を教えてくれたようだ。

今でも私は思い出を作りながら生きているし、ずっとそうしたいと思っている。
忘れてしまわないようにする準備を学校側がしてくれていたなんて、
大人になるまで気が付く事ができませんでした。

 

映画の終盤、朝を迎えてそれぞれがそれぞれの思い出を作る。
良い思い出もあれば嫌な思い出もあるかもしれない。
大人になっても思い出す出来事を作ってゴールをする。
そのゴールの瞬間、それは次へのスタートなんだと無言で教えてくれるニクい演出は本当に見事でした。
「アンタはまだ思い出作りの途中なんだよ」
「次はアンタ一人で頑張るんだよ」
と、諭されたような気持ちになりました。

 


 

色んな事を選んで・捨てて・手に入れて、思い出を着々と増やしています。

来週のイベントに来られる人は楽しんで下さいね。
思い出増やして、次の思い出のステップにしましょう。

 

【コヤマリョウ】

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